また、店主Sの息子が小さい時、寝る前に読み聞かせていた日本昔話の絵本を10冊ほど持って行きます。我が子は寝つきがよく、調子のよい時は1冊、そうでなくても2冊読むとスヤスヤと夢の中でした。小学校に上がり「俺様」全開となった今は昔話には見向きもせず、『ミッケ!』シリーズや迷路本など、母親のSがはまったことのないタイプの本に夢中です。
ダイジェスト版などけしからんと、子ども向け文学全集に対する批判もあったみたいで、この全集ももちろん絶版になっているのですが、これがなかったらゴーリキーとかプーシキンとかのロシア文学、ルバイヤートなんかの中東文学には一生触れることなく終わってただろうと思います。ダイジェスト版で面白いと思ったら完全版を読めばいいのだし、いろいろな文学に触れるという意味でも、子ども向け文学全集ってとてもいいと思うのです。
この全集、なんと川端康成が編集。製本も丁寧だし、表紙の絵も名画揃いでとても美しいんです。見ているだけでうっとり……。各巻末の解説も「せんせ、それは小学生には難しいと思います!」と思うほど専門的かつ丁寧です。
実は店主S、実店舗が実現した暁にはこの全集をお店において、子どもたち(だけに限りません。ご興味のある方どなたでも!)が自由に読めるようにしたいな、と考えています。よい物件が見つかりますように!
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