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2023年12月5日火曜日

開店4か月と売れている本

 本日、シスターフッド書店Kaninは開店4か月を迎えました。これまでなんとかやってこられたのも、お店に来てくださった方々、そしてオンライン書店で本を購入してくださった方々のおかげです。ありがとうございます!

 11月は、『第二の性』を読む会第1回を行いました。フェミニズム書の古典である本書、難解な箇所も多く、ひとりで読んでいると何度も挫折しそうになりますよね(と言い切る店主Sは何度も挫折しそうになりました)。みんなで読んでいけば読み通せるかも、ということで企画したのですが、目論見通り、とっても勉強になる&面白い読書会になりました!

 難解に思える箇所も、ほかの方の解釈で「あ、そうか!」と思ったり、体験を交えて考えてみると「なるほど!」と膝を打ったり。たいそう盛り上がったと思います。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

 12月17日(日)18時~には『第二の性』を読む会第2回を予定しております。少数ですが、まだ席が残っておりますので、ご興味のある方はぜひどうぞ! 範囲は第1巻の「第二部 歴史」です。


 さて、この1か月にKaninで売れ行きがよかった本のご紹介です。


『ダーリンはネトウヨ』クー・ジャイン 著・訳、金みんじょん訳

 期待を胸に日本で留学生活を始めた韓国人のうーちゃん。サークルで出会った日本人の先輩いっしーと付き合うことになった。付き合って一ヶ月、いっしーが「きれいな日本語」を喋ってと言ってきたのだけど…積み重なるモヤモヤの先にしたうーちゃんの選択とは?

 ……告白します。実はKanin、この本を、間違って考えていた冊数の倍仕入れてしまったんです。どうしよう……と思ったのですが、それは杞憂に終わりました。なぜなら入荷3週間足らずで、全部売り切れたから! そして即座に再入荷を決定。


『エトセトラ VOL.10 特集:男性学 周司あきら 特集編集』

 エトセトラVol.10も、入荷して2週間ほどで仕入れた分が売り切れてしまいました。現在、再発注中。まもなく届く予定です。

 10号目は、『トランス男性によるトランスジェンダー男性学』の周司あきらをゲスト特集編集に迎え、「特権」「加害性」「生きづらさ」で終わらない、その一歩先にある「男性性」を見つける特集号。

 どれも面白かったのですが、店主S、五月あかりさんの手紙にとっても心を打たれました。ぜひ読んでいただきたいです!


『ジェンダー目線の広告観察』小林美香著

 コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、バリエーションの少ない「デキる男」像。公共空間にあふれる広告を読み解き、「らしさ」の呪縛に抵抗する。

 何をいまさら、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、根強く売れ続けておりなんと入荷三度目。ふだん何気なく目にしている広告が、いかにバイアスがかかったものかが分かる超良書です。



 12月に入って、イスラエルによるガザ地区でのジェノサイド即時停止を求める布パッチを企画作成されているベルトさん、時松さんに賛同し、kaninで配布させていただいています。また、山口法子さんとナツメ書店さん共同企画の「our Children ポスター」も店頭で販売中。 

 



 たぶん、この広い世界ではものすごーく小さな、もしかしたらささやき声くらいでほんの半径1メートルにしか届かないかもしれませんが、Kaninの周りに伝えていくことで、少しでも何かが変わればな、と思っています。

 12月も、どうぞよろしくお願いいたします。寒いので、灯油ファンヒーターを焚いて、店内暖かくしてみなさんのお越しをお待ちしております!






2023年10月6日金曜日

開店2か月と売れている本

 昨日、シスターフッド書店Kaninは開店2か月を迎えました。

 店主S、本業でバタバタしておりすっかりブログを放置……。そして10月は、学校の運動会、区民運動会、町内会のハロウィンなど子関係の行事目白押しのため、営業時間が大変不規則になっており申し訳ありません。

 この1か月で、売れ行き好調だった本をご紹介します。


1)『われらはすでに共にある――反トランス差別ブックレット』(反トランス差別ブックレット編集部(青本柚紀、高島鈴、水上文)編、現代書館)

2022年11月に刊行された反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の増補版。ZINEの内容はほとんどそのまま、新たにエッセイを3本、ブックガイドを4本追加。

読むと胸がしめつけられるエッセイ多数。kaninの店頭でご購入されているのは、若い方が多い印象です。売れ行き好調のため再入荷しました。


2)『ゴーストワールド』(ダニエル・クロウズ著、プレスポップ)

店主Ⓒが「わがバイブル」と呼ぶ、90年代のアメリカの女の子2人のシスターフッドを描いたグラフィックノベル。アカデミー賞ノミネート映画『ゴーストワールド』原作。映画はまもなくリバイバル上映されます。

オンライン書店でも店頭でも好調な売れ行き。こちらも再入荷しました。



3)『女の本屋(ウィメンズブックストア)の物語』(中西豊子著、ドメス出版)

80年代の京都で日本初の「女性問題」専門書店を立ち上げた中西豊子さんという一人の女性の半生と、その時代を描いた貴重な記録。

烏滸がましいのは重々承知だけど、同じ京都で志を同じくした書店ができたら、こんな素晴らしいことはないのでは…?と、店主©︎とSにとってシスターフッド書店Kaninへの思いを補強してくれた大事な一冊です。

取材を受けると必ず「推し本です!」とご紹介しています。入荷後たたたっと売れましたが、今後も大切に長く売っていきたい本です。



 このほか、『男尊女卑依存社会』があっという間に売り切れに。『たたかうひっこし』や『るるるるん4』など、ZINEやリトルプレスも売れ行き好調です。残り少ないものもありますので、どうぞお早めに!

 
 そして開店2か月目は、『京都速報』『Leaf』『婦人画報』『産経新聞』『FM京都』でご紹介いただきました。ありがとうございました! 

……なのですが、実は10月に入りお客様が少なく、さみしい思いをしております。北白川、素敵なところですので、お散歩がてらぜひ遊びにいらしてください。

 kaninでは軽食をお出ししておりますが、もっとがっつりランチ食べたい! という方は、kaninすぐそばの「大銀」がおすすめ。昔ながらの食堂で、昼からビールも飲めます。店主2人のお気に入りです! 

 みなさまのお越しを、首を長くしてお待ちしております!

 



2023年9月5日火曜日

開店1か月が経ちました

  本日9月5日、シスターフッド書店Kaninは実店舗OPEN1か月を迎えました(なのに定休日。すみません……!)。この1か月間、足をお運びくださったみなさん、そしてオンライン書店をご利用くださったみなさん、本当にありがとうございました!

 平日は店主Sがお店番をしていることが多いのですが、お盆明けの暑い日などはお店がしーん……と静まりかえることがあり、本業がはかどりすぎて、正直、心が折れそうになったこともありました。でもそんな時になぜかふらりとお客様が来てくださったり、オンライン書店で注文が入ったりして、やっぱがんばろ! という気持ちになれました。

 また同時に、「ここに本屋さんがあるって知りませんでした」「いつできたんですか?」と声をかけてくださる方も多く、これからもっと多くの方にkaninを知っていただかないと、と痛感したのも確か。第一弾として、本日の京都速報さんInstagram (@kyoto_sokuho)でKaninをご紹介くださっていますのでぜひご覧くださいね。プレスリリースも公開しておりますので、どうぞご利用ください。「持続可能なブックカフェ」「京都に女の本屋再び!」を目標に、店主ふたりがんばっていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。


 閑話休題。

 看板のシールが来た日、店主ふたりで一緒に貼ったのですが、中学校時代にTM NETWORKのカセット(若い方はご存じないかもしれないオールドガジェット)をダビングし、自分たちで一生懸命曲名をレタリングしたことを思い出しました。アルファベットのレタリングを購入してごしごしやっていたのですが、OやIなど母音が足りなくなりがちでした。

 そして、看板の「OPEN」は、店主Ⓒの手作りなのです! しかもフリーハンドでマグネット用紙をカットしているのを見て、店主Sは「なんて手が器用なんだ!」と感動しました(店主Sはカッターや彫刻刀など、小さめの刃物恐怖症)。


 今回はKaninの食べ物や飲み物についてご紹介する予定だったのですが、文字数が多くなりすぎるので次回に! 乞うご期待!

 

2023年8月19日土曜日

開店2週間&売れている本

 本日、シスターフッド書店Kaninは開店から2週間を迎えました。

 「誰もお客さん来なかったらどうしよう……」「逆にドラクエの新作発表日(←昭和脳)みたいに100人くらい並んで警察沙汰になったらどうしよう……」と悩んでいた店主2人ですが(ふたりはO型とB型なので? 考え方が極端です)、懸念していたようなことはなく、まんべんなくお客様にご来店いただいています。ありがとうございます!

 中には3冊、4冊と買ってくださったり、「こんな本屋さんができて本当にうれしいです!」「探してる本がここに全部ありました!」とおっしゃってくださる方がいて、感涙にむせびました。

 というわけで(どういうわけだ)、突如Kaninの売れ筋の本をご紹介いたします!


☆『B面の歌を聞けVol.3』

 太田明日香さんの本を作るレーベル「夜学舎」の雑誌。世の中の主流がA面ならその裏側はB面。B面スピリットを忘れず消費社会をサバイブするためのヒントを提案します。Vol.3の特集は「歩く、走る」。この中に、店主©︎の友人でありKaninのロゴを作ってくれた茂木美月さんが寄稿しています。

 開店前、オンライン書店で初入荷分がすぐに売り切れ。実店舗開店に備えて再入荷したのですが、一昨日、再入荷分も売り切れてしまいました。再再入荷を検討せねば! です。


☆『明日少女隊作品集 We can do it ! アート×フェミニズム×アクティビズム

 「第4波フェミニズム」期のまっただなか、2015年に誕生した社会派アートグループ「明日少女隊」。これまでの作品や活動を網羅するだけでなく、ジェンダー学の基礎知識や時事問題をふんだんに盛り込み、「フェミニスト×アート」を実践的に学べる入門書決定版! 本書は、フェミニズムの旗を掲げ結成した2015年から、2023年の最新作までを収録した初の作品集です。フェミニズムに関わる社会の出来事を年表化しながら、それに応答してきた「明日少女隊」の活動を時系列に追いかけます。

 実店舗で入荷してから1週間、瞬く間に売れ、残りあと1冊です。ほしい方はお早めにどうぞ!


☆『射精責任

 全米騒然! ニューヨークタイムズ・ベストセラー! 世界9カ国で翻訳、刊行前からSNSで話題沸騰! 望まない妊娠は、セックスをするから起きるのではない。女性の50倍の生殖能力を持ち、コンドームを着用したセックスは気持ち良くないという偏見に囚われ、あらゆる避妊の責任を女性に押し付ける男性が、無責任な射精をしたときのみ起きる。

 SNSで大きな話題になった本書。Kaninでも順調に売れており、残りあと2冊! 再入荷分を並べたとたんにお買い求めになった方がいるなど、パワーを見せつけられた1冊です。


 そして、買取依頼のお客様もちらほらいらっしゃってうれしい限りです! 昨日はフェミニズムやジェンダー関連本の買取があり、こちらは既にクリーニング&値付けを終えて棚に並べています。Kaninの本棚、毎日新しい本が増えていますので、初めての方はもちろん、既にいらっしゃった方もまたぜひのぞきにいらしてください。店主ふたり、お待ちしております!

 ビール冷えてます🍺(←しつこい)


 次回のブログでは、Kaninでご提供している飲み物や食べ物に関するお話の予定! 当初の目論見が外れ、アルコールが全然出ない! どうするKanin!(今期の大河、店主Sは途中で脱落しました……)

2023年8月7日月曜日

開店しました!

 2023年8月5日(土)12時、シスターフッド書店kanin、開店。オープンして最初の週末が終わりました。

 店主ふたりとも、「花より団子(というか酒)」を自認しているのですが、お花が届いてみるとめっちゃめちゃうれしかったです。お店もぱっと華やぎました。お花をくださったみなさま、ありがとうございました!


 酷暑のせいか、両日とも夕方からのご来店が多く(開店してしばらくはどなたもいらっしゃらないので「こりゃどうすっか……」と顔が青ざめる店主2人)、特に2日目の今日は書店、カフェともに予想以上のご利用をいただきました。暑い中Kaninに足を運んでくださった皆様、ありがとうございました!

 意外だったのは、アルコールを飲む方が少なかったこと。昼飲み好きの店主ⒸとS、「夏やしビールやろ」とはりきってたくさん仕入れたのですが、2日間とも、なんとビールは1本も出ませんでした! 冷蔵庫の中でキンキンに冷えておりますので、どうぞビールでのどをうるおしてください。おつまみには、燻製にしんとスクランブルエッグの
スモーブロー(デンマークのオープンサンド)がおすすめです。



 もちろんワインもおいしいですよ! ワインには、店主Ⓒのこだわりティラミス(生クリーム不使用!)がおすすめです。  本日(8月7日)は12時〜17時の営業です。どうぞよろしくお願いいたします。


2023年7月31日月曜日

本を並べました

  シスターフッド書店Kanin、実店舗オープンまであと5日。店主S、緊張のせいか寝付かれぬ夜を過ごしております(ポケモンスリープで「うとうと寝」をマーク。ちょっと前まで毎日「ぐっすり寝」だったのに……)。

 しかも不穏な夢も見るようになってしまいました。先日は、満席の実店舗で「牡蠣のクリームスープください」と注文され、「そんなの作れない!(出す予定もない)」とパニくってお客さんを店内に置き去りにして自転車で自宅に帰り、洗濯をしながら「どうしよう、お客さん置いてきちゃった……」と焦る夢を見ました。そして昨日は、なぜかあべのベルタの書肆七味(Kanin棚があります)でお店番をしていたところ、地下フロアにいる人たちが一斉に走り出し出口へ。なんで? と思っていたら大地震が来るという夢でした。

 ……夢には心の中の不安が如実に表れますね……(と過去に足掛け3年、ユング派のカウンセラーにかかって夢分析をしてもらっていたSは思う)。


 今週末は、土日ともⒸ、Sふたりでお店に詰め、古本にスリップをつけたり、仕入れた新刊&新本を並べたりしました。「なんか本屋さんみたい……♡」と店主Ⓒ。「本屋やで」と笑いましたが、気持ちは分かります。我々ふたりにとって、これは小学校時代の「七夕まつり」の延長線上にある、「壮大なお店屋さんごっこ」なのかもしれません。

 ちなみに「七夕まつり」というのは、店主ⒸとSが通っていた小学校で、当時七夕付近に行われていたイベント。5年生が「お店屋さん」を出し(売るものは古本やハンドメイド品。バニラエッセンスをふわふわコットンにかけた「綿あめ」が人気だった)、そのほかの学年が紙で作ったお金をもって「お店屋さん」に買いにいく、というものです。店主たちの友情が始まるきっかけとなった漫画『あさきゆめみし』は、七夕まつりで買いました。


 その後、同じフロアに入っているカフェにご挨拶に行ったら、「きらきらしていておしゃれなお店ですね!」と言っていただけて、天にも昇る心地になりました。


 土曜日の午後には、店主Ⓒの友人夫妻がお店に本を寄贈しに来てくれました。おしゃべりをしている最中に看板が来たので、ねじ嫌いの店主たちに代わって看板を組み立ててくれる友人夫妻。選挙カーのウグイス嬢ではありませんが、Kanin、Kanin、Kaninが今ここにございますのも、みなさまのご声援のおかげでございます、ありがとうございます、ありがとうございます! お手を振って(?)のご声援、ありがとうございます! という気持ちです(店主Sは選挙カーが大嫌いですが、本当に感謝の気持ちでいっぱいです)。

(この看板、ちょっと通りの邪魔だよね、と思って、後で右にずらしました。←店主Ⓒ、Sともに真面目な長女)


 さて、泣いても笑っても、8月5日(土)12時にKaninオープン! みなさまのお越しを、心からお待ちしております!


2023年7月23日日曜日

実店舗の準備、進んでいます

  今朝、店主Ⓒによるツイッターを見て「やべ! ブログ全然更新してね!」と気づいた店主Sです……。ここ数週間、ほぼ毎日5000~8000字の原稿書き&実店舗オープン準備に追われ、ブログの存在を忘れていました(マジ⁉)。


 昨日はⒸの勤務終了後、実店舗で家具のレイアウトを決め、IK〇Aで購入した照明をつけてきました。Ⓒも書いていますが、I〇EAの説明書って謎だらけではありませんか? 説明書の最初に、作業をしている人が電話をしている絵が描いてあって、「これっちまずは電話しろっちいう意味やねえん? 最初からこれかい!」(店主ふたりの会話はほぼ大分弁)と爆笑……。

 1時間以上かかってなんとか合計5つの照明をつけ終わり、Ⓒが買ってきてくれた缶ビールをこちらのテーブルで飲みながら「居心地最高やん……」と自画自賛していたところに、事件は起こりました。


 なんと、照明のうちのひとつが、取付10分後だというのに破裂したのです!!

 驚いて顔を見合わせるⒸとS。バルブ部分はきちんと締まっているまま、電球部分のみが破裂しています。うっそー電球が破裂するなんて聞いたことない! さすがIKE〇クォリティ! と思ったのですが、もしかしたら電気の配線の問題かも……? とも思い(たぶん違う。ネジ・電気・ペンキなど内装関連からきしダメなふたり)、〇KEA製ではない、ほかの電球をつけてみました。すると小1時間経っても変化なし、無事。やっぱりこれってI〇EAのせい。と思うことにしました。お客様がまだいない、空っぽの店舗で本当によかった……。

 この日はその後、本を並べてみたのですが、

 本ってさあ。段ボールに入れてるととんでもない数&量に見えるのに、本棚に並べたとたんに「少なっ!」ってなるよね。

 と、引っ越しの時に毎回思うことを改めて実感しました。今後もせっせと本を運び、棚に並べたいと思いますが、ジェンダー・フェミニズム・女性の生き方・マイノリティ関連・女性作家による作品の買取を絶賛大募集中ですので、みなさまなにとぞよろしくお願いいたします。

 オープンまであと2週間。大丈夫なんか⁉ 大丈夫やろ! ニャンとかなる! とうちの猫も言ってくれています。この写真は元保護猫の飼い猫が赤ちゃんだった時の写真です!(単なる猫自慢です!)

2023年7月10日月曜日

ほしいものリスト、本当にありがとうございました!

 先日、おそるおそるアマゾンでほしいものリストを公開した店主ⒸとS。「誰か家族がひとつでも買ってくれたらいいよね……」と思っていたのですが、本当にたくさんの方から必要な備品などを送っていただきました……! なんと公開当時の物品で、今残っているのはワゴンだけ! びっくりするやらありがたいやらで、店主ふたりとも感涙にむせんでおります。本当に、本当にありがとうございました。

 ほとんどの品物は「あの方からだ!」と送り主が判明しているのですが、ひとつだけ、どなたか分からないものがあります。アイスコーヒー用ドリップボトルを送ってくださったNさん、実店舗にいらしたら、ぜひお名前をおっしゃってください。店主が飲み物をごちそういたします……!


 また、配布用のチラシは絶対かわいいリソグラフ! と心に決めており、枚方のぽんつく堂さんにて印刷をお願いしました。子守りが手配できなかった都合で、店主S、突然息子と共にお邪魔してしまい、申し訳ありませんでした。偶然はるの文庫さんともお会いできて楽しかったです。もっと本や編み物についてお話したかったのですが(なんならあの素敵な飲み屋さんもご一緒したかった)、30分以上じっとしていられない息子がいたためかなわず残念です……!

 こちらのチラシ、これからいろいろなところでお配りしようと思います。来週16日(日)開催の 長岡京セブラボ古本市にもお持ちしますのでお近くの方ぜひお立ち寄りください🐰 Kaninは今回、一般客として参加。どんな本があるか楽しみです。そしてセブラボから帰ったら、お店の大掃除です。


 昨日は、店主ふたりで新刊本を30冊ほど注文しました。お店のオープンに向けて、着々と準備を進めております。どうぞよろしくお願いいたします。

2023年7月3日月曜日

Kanin実店舗、物件引き渡されました!

 7月1日は、Kanin実店舗の引渡し日でした。鍵をもらって感激。ここが店主ふたりの場所であると同時に、少しでも気持ちを同じくして生きる人の拠り所になれば…と考えています。


 ブックカフェを開くにあたって、本はもとより食器や什器、照明などもろもろ用意せねばなりません。しつこいようですが元手の少ないKanin、食器ってばかにならんよね……と頭を抱えていたのですが、一乗寺の「あおいろ珈琲」さんと、いつもお世話になっている河原町六条の「土と日」さんで貴重な食器や什器をお譲りいただきました。その前に、店主Sが新卒で入社した編プロの同期@京都出身が実家で使っていたコーヒーカップ&ソーサーや紅茶茶碗、グラスなどを譲ってくれ、食器に関してはほぼそろいました! 感涙! みなさま、本当にありがとうございます。Kaninで大切に使わせていただきます。


 昼飲みも忘れないKanin、洛北阪急近く、大力餅さんのうどんで腹ごしらえをした後(腹ごしらえ、といいつつビール大瓶をひとりに1本頼むKaninの店主ふたり……)、河原町二条に新しくオープンしたとよこやさんでもささやかに乾杯🍻してきました。

 明けて2日は、サイゼリヤに集合してIKEAのHPとにらめっこ。照明を買って買い物ハイに。実は店主S、今まで家の近くにサイゼリヤがなく利用したことなかったのですが、サイゼリヤ飲み、最高じゃね⁉ と大興奮……。安い早いうまいという、お財布が寂しい時にはもってこいの飲み屋だと思いました(←飲み屋じゃない)。

 そして本日3日は、内装工事の方にカギをお渡しします。これからどうなることやら、ですが睡眠をきちんととりつつがんばります!

 また、ぽつりぽつりと「お祝い何がいい?」と聞いてくださる方がいたので、おねだり下手の長女気質を自覚的に封印して、図々しくもウィッシュリストを公開しました。
https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/23CM1EDWMBOR7?ref_=wl_share

 もし「なんかお祝いしてもいいな」と思う方、いらっしゃいましたらどうぞよろしくお願いいたします。浮いたお金で本をもっと買えます!

2023年6月15日木曜日

Kaninの実店舗探し⑤ ネタ探しのつもりが

  5月20日(土)。

 Kaninの店主ふたりはやさぐれていました。なんとふたりとも、「天神さんで古本市」の申し込み開始時間に寝落ちしており(店主S、隙があれば寝たいお年頃なので毎日22時就寝だが……)、出店がかなわなかったのです。

 古本市に出店し始めた3月から「天神さん」を目指しており、この日はもちろんふたりともがっつり予定を空けていました。朝から晩まであいている日にⒸとSが集まればやることはひとつしかありません。そう、昼飲みです。

 ですが、このままだと「わーん天神さん出られんかったねー涙」な愚痴飲みになりそう、ということで、店主Ⓒが「物件見に行こう」と誘ってくれました。Ⓒが探し出したその物件、写真を見ると非常におしゃれ。しかも状態もよく、ほぼそのままでいろいろできそう。場所も北白川で、一乗寺からすっごい遠いわけではない。行っとこか! と乗る店主S。


 そう、そしてここが、8月5日にオープン予定のKanin実店舗となる物件だったのです。

 もともとはマンションのワンフロアのうち、4軒(うち1軒は倉庫)を不動産屋さんが借りており、オフィスにしたり雑貨店にしたりしていのですが、近所に自社ビルを購入したので明け渡すことになった、とのこと(縁起よ! 物件)。不動産屋さんが退去したのは4月末でそれほど時間が経っていないのに、我々が見に行った日、すでに2軒は入居が決まっていました。

 ドアもかわいい、中もきれい、狭いけれど部屋が2つあって、書店スペースと飲食スペースを分けられる。書店スペースにぴったりな部屋は有孔ボードが設置されていて、いろいろ使えそう。何より家賃が手ごろ……(これ重要)。

 仲介しているのが元入居していた不動産屋さんだったので、メリット・デメリット含め丁寧に説明してくださったのも好印象でした(何を聞いても「確認します」っていう、なんも分かってない人もいたからな!)。いつもなら15分程度で内見終了なのですが、なんとこの日は1時間もいろいろ見てしまったのです。


 内見後はまたしても一乗寺のcoimo wineに行き、「ど、どーする!?」「運命の物件やない!?」と話し合うⒸとS。思い切って、やってみっか! ということにあいなりました。

 Ⓒは「あの家賃やとどうせ訳あり物件やろうから、酒のつまみがわりのネタにしようと思って内見予約した」と言います。でも、それが申し込みしようと思えるものだったわけですから、そして天神さんに参加できなかったのは本当に残念ですが、もし参加していたらこの物件を内見していなかったでしょうから、運と縁というのは分からないものです。


 この後店主Sは食品衛生責任者資格を取り、保健所に飲食店開業の事前相談にも行って、準備は着々と進んでおります。みなさま、8月5日より、どうぞよろしくお願いいたします! 

※本(とくにフェミニズム・ジェンダー、女性の生き方関連本、源氏物語関連、サブカル関連)買い取りますので、ぜひお問い合わせください!

2023年6月12日月曜日

阿倍野長屋古民家古本市ありがとうございました

 

 6月10日、11日に開かれた阿倍野長屋古民家古本市、ありがとうございました! Kaninは日曜日だけの出店でしたが、主催者さまをはじめ出店者さま、来ていただいたお客さま、本当にありがとうございます🐰 いろいろな方々とお話できて楽しい一日でした。

 『エトセトラ』が売れて幸せ、そしてルシア・ベルリンの著書に興味を持っていただけた方がお2人いて、店主Ⓒ、Sとも非常にうれしかったです(Sの著書は今回も売れなかったけど……我慢する……)。

 店主Sは、だいぶ長いこと生きているのに生まれて初めて知った「新いろは歌」に心を惹かれて作ってみたのですが、最初「ろ」が入ってないよ! とご指摘をいただき&それを直すとかなりやばいメンヘラSM調になり、精進せねば……と思いました(何度でも言うが真面目な長女)。


 その前日、10日には店主ふたりで上鳥羽の大型アンティークショップ 70Bさんで、実店舗 のためのテーブルや椅子を購入しました。広い店内をくまなく見て歩き、おおよその家具をそろえたところで、疲れ切った体と心を癒すべく入った東寺近くのミスターギョーザさんで昼ビール。家具をそろえたことで、実店舗の全体像が見えてきた気がします……! 


 実店舗は、京都・北白川に8月5日(土)オープン予定です。いろいろな所で配っているチラシをご持参いただくと、8月13日までお好きなドリンク1杯目を300円でご提供。あべのベルタの「書肆七味」、Kaninの棚にもチラシを置いてありますので、どうぞよろしくお願いいたします!




2023年6月8日木曜日

Kaninの実店舗探し④ ピンとこない

  火曜日に突然PCが充電できなくなり、メーカーに電話したら放電とかいろいろやらされたあと「マザーボードの故障ですね。修理費1万5000円、基盤交換代14万円」と言われしばし立ち直れなかった店主Sです。買ったときの値段、11万4000円なんですけど! SDGsが叫ばれる今の時代に、部品代のほうが新品より高いというのはイカンと思います!


 そして今日は、内装を担当してくれる会社の方と一緒に物件を見てきました。京都出身の元上司かつ今のクライアントからのご紹介。ありがたい……。

 また、Eラーニングで「食品衛生責任者養成講習」も受講中。便利な世の中になったもんだぁ。


←パテオの右奥にKaninの物件があります。手前の赤い壁紙が素敵なお店は、お洋服店になる予定だそうです。




 さて、アルコールの魔力でもうちょっと物件探しをがんばろう、と決めた店主ⒸとS。お目当ては2件。出町柳駅徒歩8分の古民家と、一乗寺駅徒歩8分の店舗付き住宅です。

 まずは出町柳駅徒歩8分の古民家へ。みなさん、古民家お好きですか? 店主Sは大好きです。それはもしかしたら、著書の『魅力あふれるうるわし古都 奈良へ』で古民家カフェをたくさん取材したからかもしれません。

 そんな訳でうっきうきで内見したのですが、やはり現実は厳しい……となりました。実際、とっても素敵だったんです。今はもうあまり目にしない模様入りのすりガラス。2階には備え付けの2段ベッド。欄間の意匠もかわいかった。中庭があるので光も入ってきます。

 がしかし。台所は「20年ぐらい使っていないのではないか」というほど古びており、床を剝がしたらどんな状態かわからない。和室の床も傾いていて、建具がピシッと閉まりません。この古民家を再生するには莫大な費用がかかりそうです。そしてここは賃貸。どんなにお金をかけて直しても、自分たちのものにはなりません。っていうかそんなお金ないから直せない、というのが事実なのですが……。

 あきらめざるを得ない物件だったのですが、ここがばっさり取り壊されて、ペラペラの新築住宅(←店主Sの家……)になるかと思うとやるせない。どなたか心ある方が、再生してくれますように……とふたりで祈りながら物件をあとにしました。


 2件目は一乗寺駅徒歩8分の店舗付き住宅。ここは以前バーだったそうで、1階が店舗です。①スケルトン渡しだけど、ほしいものがあれば残してあげる、②床が浮いているところはオーナーが直す、③キッチン、トイレは割と良い状態で残っている、という物件でした。

 2階の「住宅部分」は、ワンルーム表記ながらゆったり明るく、きちんと改装されており「明日からでも住めるよね」という感じ。そしていちばんのポイントは、住居と店舗の入り口が分かれている、ということです。ここ、店主Ⓒの譲れないポイントなのです。

 条件はとてもいい。

 なのに、なぜか店主Ⓒ、Sともに「いいやん、きれいやん」と言いつつも「ピン」と来なかったんです。家を4軒買った店主Sが思うに、不動産は「ピン」とくるかこないかが全て(その前に予算という厳然たる制限が壁のようにそびえたつが……)。「ピン」とこない物件は、やめておくのが吉です。


 店主ふたりはまたもや力尽き、一乗寺のcoimo wine(ふたりのお気に入り)で昼飲み……。「なあ、私ら、もしかしたらものすごくわがままなんやろうか。こんな予算でふたりともが気に入る物件なんてないんやないやろか」と、何回目やねん、な話になりました。が、そこへ居合わせた方から、「一乗寺のあの物件、もう1年以上出てますよね」という情報が。

 ううむ、やはり、やはりか! 1年以上出てたのか! 誰もピンときてないんか! 怪しいと思ったわ! と我が意を得たりな店主ふたり(いいやん、きれいやん、って言ってた癖に……)。

 ここで物件探しの方法について、(飲みながら)反省会をする店主ⒸとS。個人経営の素敵なカフェや飲食店で話を聞くと、「物件探しに半年以上かけた」「ここいい感じだな、でも最近閉まってるな、と思う物件を歩いて探し、不動産屋さんに情報をもらって直接交渉した」という方も多いのです。「ネットでしか探していない我々、間違ってるんかな……? 足で探す……? でも時間ないよね……?」と真面目な長女気質なので意気消沈(何度目か!)。

 しかしみなさん、安心してください。足で探さなくても、見つかりますよ!

 というわけで、いよいよ次回は北白川の物件登場! 待て、次号!(とんケチャの最終回って、どうなったんだろう……?)


 

2023年6月5日月曜日

Kaninの実店舗探し③ 野良台所

  前回、一乗寺駅界隈で貸店舗物件を内見したものの、意気消沈して昼飲みに逃げた店主ⒸとS。そこへ、隣の事務所と玄関共有の物件でお世話になった不動産屋さんから、「実は先日内見していただいた隣の店舗が空くそうで、そこは流しもトイレもついている」という耳寄り情報が入ってきました。

 家賃が安いこの物件で、トイレと流しがついているならそれほど大掛かりな工事は要らない=元手が少ないKaninにうってつけの物件なのでは⁉ と逸る気持ちをおさえて、週末に内見を予約。

 事務所が入っていたという物件は、お隣のように改装しておらず、壁紙などなかなか荒れていましたが、壁紙は張り替えればすぐにきれいになる、というのは家を4軒買った店主Sは承知しています。「内装はこちらでやります。トイレと流し、見せてください!」とお願いしました。

 不動産屋さんは「トイレは店舗の裏にあるらしくて、一度外に出ないといけません。が、専有トイレなのでご安心ください」とのこと。店主ⒸとSは「トイレに行くのに外に出る……でも、そういう飲食店ってあるよね」とつぶやきつつついていきました。

 トイレは和式。これは洋式に入れ替えねばならぬな。でもま、トイレ替えるのは100万もかかるわけやないしな、というのがふたりの感想でした。

 そしていよいよ「流し台」を見せてもらうことに。不動産屋さんは「流しも外にあるみたいです」と言います。えっ? 流しが外? それって小中高にあった、水飲み場みたいな感じ? ラグビー部の男子が練習後に全裸で体洗ってて「ふざけんな!」と女子運動部の面々が怒ってた、あんなやつ……? と大混乱な店主ⒸとS。

 みなさん。

 百読は一見にしかず。

 ここは、文字でいろいろ説明するよりも、写真を見ていただいたほうが早いと思うのです。

 どうぞ、ごらんください。「外にある流し」。


……。

 店主ⒸとS、文字通り「絶句」いたしました。これが流し……? 確かに流しだけど、本当に外にあるよ。野良感半端ねぇ……。これはキッチンとして役所から許可出んやろ。っていうか今まで入居してた事務所はここでお水汲んでお茶淹れたり、湯飲み洗ったりしてたんか……? まじで……?

 こんな考えが頭の中をぐるぐると巡り、言葉を発せない店主2人。そしてそれは不動産屋さんも同じでした。自社物件ではない仲介なので、「流し」がこれだとは知らなかった様子です。
 
 おそらく不動産屋さんも「ないわ……」と思ったのでしょう。「昨日出た物件なのだが、二条城の近くに、ブックカフェ向きの物件がある。美容院が入ってた店舗で、きれいに使っている。ご覧になりますか?」と言ってくれました。

 二条城かぁ……。一乗寺からはずいぶん離れるよなー。そして店主Ⓒ、Sとも自宅からのアクセスよくないなあ、でもこんな後ろ向きなことではいかん! せっかく紹介してくれてるんやから! と気持ちを奮い立たせて「はいもちろん!」と返事をし、その日の午後、急遽内見しました。

 確かにおしゃれな内装、しかも美容院はお客さんが増えたためもっと大きな店舗に移転、という縁起良し物件(かつげる験は全部かつぎたいお年頃)。「前向きに考えます!」とお返事したのですが、人生甘くない。私たちが良いと思う物件はみんなも良いと思うものです。その後すぐ「あの物件、申し込み入ってしまいました」と連絡がありました。

 意気消沈して、昼飲みに逃げるKanin店主たち(そればっかりやな)。でも昼飲みをしているうちに元気がわいてきて(アルコールの魔力)、もうちょっと探してみよう! ということになりました。候補はふたつ。出町柳駅徒歩8分の古民家、そして一乗寺駅徒歩8分の店舗付き住宅です。

 さあどうなるKanin⁉ 遂に理想の物件に出会えるのか⁉ 待て、次号!(ペンネーム「みーやん」にしようかしら……)。

2023年6月2日金曜日

Kaninの実店舗探し② 賃貸物件での挫折

 

 6月1日、実店舗の契約を済ませました、のツイートにたくさんの「いいね」とリツイート、本当にありがとうございます! 真面目な長女気質の店主ⒸとS、お互い夜中に何度も目が覚めていたことが発覚しちょっと笑いました。真面目になり過ぎず、健康第一でがんばります……!


 


 さてKaninの実店舗探し、その②。

 売買物件はやはり難しいよね、ということにようやく気付いた2人(最初から気付けよと自分で自分につっこみ)は、一乗寺界隈で賃貸物件を探すことになりました。が、これもまたいばらの道だったのです。

 1軒目、見に行ったのは一乗寺駅と茶山駅の間(かなり茶山より)。家賃がとにかく安く、内装もきれいに改装しているのが目に留まりました。キッチンはついていないようだけど、それは付ければいいのではないかと思い早速見に行ったのですが、ガスが引き込まれておらず、またキッチンを付けるにはかなり狭い。ここでブックカフェをやるなら、いわゆる「角打ち」スタイルになってしまいます。が、店主Ⓒ、Sとも陰キャなので、カウンターでわいわいとたくさんの角打ち客を楽しませる自信がひと粒もありません。

 そしてこの物件のもっと不思議な点、それは「隣り合っている店舗(事務所)と、玄関のドア(引き戸)を共有している」ことでした。ちょっと説明しにくいのですが、壁で隔てられている隣の事務所と引き戸の玄関ドアが共用で、どちらかの引き戸を開くとどちらかの引き戸が閉じて開けられない、というものです。なんでこんな作りに……? と大きな?が頭に浮かび、「やめとこか……」になりました。

 ここはその後すぐに事務所使用として入居者が決まっています。やはり家賃が安いのは魅力ですよね!


 その日の午後、今度は一乗寺駅徒歩2分、「ザ・駅前」な店舗を見に行きました。スケルトンのような、お店にはほぼ何も残っていない状態ですが(残置物はいっぱいある……)、以前は食品店だったとのことで、ガスも通っています。キッチンをつければ使えそうだと思いました。

 が、「こちらの2階を大家さんが倉庫として使っているので、店舗の営業時間に大家さんが荷物を持って2階に上がることがあります」と不動産屋さん。ううむ、それはちょっとお客さんがびっくりしはるかなぁ。事前に言うてくれるんやったらいいかなぁ……と思っていると続けて、「あと、こちらの壁が隣のお宅と共用で、そして壁の向こうが隣の方の寝室なんです。お年を召した方なので寝室にいらっしゃることが多く、こちらの壁ぎわでは、騒音が出る大がかりな工事はご遠慮いただきたいと……」と。

 あかんやないかー! キッチン入れるし、残っている汚れたタイルとか剥がしたいし、汚れた床も張り替えたいし、騒音絶対出るやないかー! 

 おいちょっと待てー、その前にキッチン入れてタイルはがして床張り替えてって何円かかんねーん! 元手がないうちらには無理やないかー!

 というわけで、大変立地の良い物件でしたが、「やめとこか……」となりました。


 ここで意気消沈して昼飲みへ逃げるKaninの店主ふたり。「もうちょっと探してみよう」ということになり、ふたたび不動産ポータルサイト、間借りサイト、事業継承サイトなどさまざまなサイトを検索する日々が始まりました。

 そこへ数日後、上記のガスが通っていない&隣の事務所と玄関共有の物件でお世話になった不動産屋さんから、「実は先日内見していただいた隣の店舗が空くそうで、そこは流しもトイレもついている」という耳寄り情報が! 


 流しもトイレもついている⁉ ってことはキッチンを取り換えるだけでいけるのでは⁉ しかも家賃も安い! 玄関が共用なのが引っかかるけど、借主持ちで取り換えOKって言ってるし! と心躍るKaninのふたり。さあ、どうなるKanin⁉ 待て、次号!(心はすっかりとんケチャのみーやん)。

2023年5月26日金曜日

Kaninの実店舗探し① 家、買っちゃう⁉

  昨日ツイッターでもつぶやいたように、北白川の店舗物件の申し込み審査に無事通過いたしました! 今後、契約→さまざまな許可取り→内装→本仕入れ&搬入と、いろんなことが待ち受けており店主Ⓒ、Sともに武者震いしております。でも、(しつこいけど)ふたりとも真面目な長女なので、やるからにはがんばります! 目指せ、持続可能なフェミニズムブックカフェ。


 さて、実はKanin、最初から実店舗を構えることを目指していました。物件探しを始めたのは、洛北の紅葉がきれいだった昨年の11月(写真)。そして、これを打ち明けると「嘘やろ⁉」とどん引きされそうなのですが、最初は家を購入して、1階をお店にし、2階に住もうとしていたのです。

 これは店主Sの発案だったのですが、店主S、これまで4回も家を買っており、その都度転売しているのですがあんまり大赤字になったことがなく(※)、家を買うハードルがほかの人に比べてすごく低いんです。

※ただし引っ越しすぎて引っ越し貧乏なので、やっぱり家を買うのは一生に1軒か2軒で済ませるのがいいと痛感する今日この頃。

 それで「買おっか!」と軽い気持ちで売買物件を見ることから始めたのですが、よいですかみなさん(謎の説教口調)、不動産というものは、「安かろうまずかろう」。安いのには必ず訳がある。Kaninの予算が少ないこともあり、うっこれは……みたいな物件しか検索にひっかからないし、内見に行けないのです。

 普通は家の外についているはずのお風呂用ガス給湯器が家の中にあったり(爆発しないの……? と超恐怖)、増築部分がとんでもなく広かったり(これ、ローンアウトやろ……? と疑問)、狭すぎて店と居住域をどう分けるのか分からなかったり。

 それに、家を買うということはウン十年のローンを背負うということです。店主ⒸもSも京都出身ではなく、この先人生を終えるまで京都に住むかどうかは分からない。やっぱり買うのは現実的ではないということで、賃貸物件を探してみよう、ということになりました。

 本屋さんなら、やっぱ一乗寺だよね! 「乗り込むんですか?」って言われたけどノーノー、「乗っかるんです!」と意気込んで一乗寺周辺の店舗物件を探しはじめたのですが、そこで売買物件以上の壁にぶち当たるふたり。

 どうなるKanin⁉ 待て、次号!(Sはりぼんっ子。250万乙女のひとりでした。とんケチャ懐かしいわあ……)

2023年5月23日火曜日

Kanin店主のシスターフッド③ ガンダム 逆襲のシャア と、まさかの実店舗?

  Kanin店主のシスターフッド②でご紹介した同人誌ですが、その前にワンクッションあったよね、ということを忘れておりました。それは「なぜアニメが好きになったのか」。


 小学校6年の春休みのことです。同じクラスの高橋君(お姉ちゃんが同人誌をやっていた)が、「ガンダムの逆襲のシャアが面白いらしいけん、みんなで見に行かん?」と誘ってくれました。クラスの男女とりまぜて、6人くらいで見に行った覚えがあります。

 都会育ちの方は「映画館はすぐそこ」な感じだと思うのですが、九州の片田舎に住んでいた我々。映画館のある駅前エリアは「お町」と呼ばれており、バスで4~50分かかります。間もなく中学生になるとはいえ、昼間だとはいえ、小学生にとっては「はじめてのおつかい」くらいな大冒険です(大げさです)。

 そして感受性の豊かな(?)小6女子2人(店主ⒸとSです)は、映画館で見た逆シャアにどハマり。中でも今思えば素っ頓狂な髪型のクェス・パラヤが大のお気に入りになり、チラシの裏や、当時やっていた「交換日記」にクェスの絵を必死に描いていました。今でも「♪ビーヨンザターイム 平和より自由より…」と2人で合唱できます。

 ちなみに店主Sは池田秀一さんの美声にびっくりし(母に「『次郎物語』の子ぉやん!」と言われた。知るかいな)、以来、池田秀一さんが声を当てるキャラは、シャンクスも赤井秀一も問答無用で全員好きです。

 そんなわけで、アニメが好きになり、絵を描いたり同人誌を創ろうとしたり、というきっかけになったのは間違いなく「逆襲のシャア」です。それなのに2人ともその後のガンダムを全然追えていないのはなぜ。店主Sが思うに、アムロとシャアのいる時間軸で生きているので、逆シャアで2人がいなくなって(ってエンディングですよね?)、ほかのガンダムを見る気がなくなってしまったような……。かろうじてハマーンさんだけ知ってる、みたいなことになっています。その後、店主Sは「逆シャア」の時間軸上にある「閃光のハサウェイ」は見ました。

 店主Ⓒに聞いたところ、一推しアニメは『エヴァンゲリオン』とのこと。Sは旧劇場版までしか追ってませんが、Ⓒは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』まで網羅しており、ほーっ! という話をしてくれますので、お好きな方はぜひⒸに話しかけてみてください。

 一方、店主Sの最愛アニメは『攻殻機動隊』。Netflixの『攻殻機動隊 SAC_2045』、最初はなんじゃこのポリゴン……みんな若返っとるし……と脱落しかけましたが、途中からどんどん面白くなってほっとしました。でも、それにしたってトグサ君は若返りすぎです。


 そんな昔話をしたのは、先週の土曜日のことでした。天神さんで古本市に参加できなかった店主2人はやさぐれて(?)昼飲みをすることに。15時集合でひとつ実店舗候補を内見して、そのまま昼飲みに流れる、という予定だったのです。

 Kaninの予算が少ないゆえ、これまで見た物件は「イマイチ…どころかトンデモ物件!?」みたいなところもあり、今回もいやー物件を肴に酒を飲むか! くらいなノリだったのですが、思いのほかいい感じの物件で、なんと、申し込みしてしまいました……! 店主©︎は緊張してなんだかお腹が痛いそうですが、店主Sは緊張して早朝覚醒気味です!

 まだ審査が通るかどうかも分かりませんが、今後もSNSで進捗報告していきます。引き続き応援よろしくお願いいたします……!