2023年3月12日日曜日

Kanin店主のシスターフッド① 源氏物語

  シスターフッドになんで源氏物語が関係あるのか……と思う方も多いと思いますが、Kaninの店主ⒸとSとは、源氏物語をきっかけに友情が始まったのです。

 そもそもの出会いは小学校1年生。同じエレクトーン教室に通っており、発表会の記念写真にふたりとも写っているのですが、当時は深くしゃべったこともなく「友だち」というほどの仲ではありませんでした。


 その距離がぐっと縮まったのは、小学校6年生で同じクラスになってから。実はふたりとも少女マンガの金字塔『あさきゆめみし』の大ファンだということが判明したのです。Ⓒは雲居の雁、Sは紫の上が好き、というところからおしゃべりと空想は広がっていき、クラスメイトを「△ちゃんは夕顔、〇ちゃんは六条御息所」などなぞらえていました(ごめんなさい……)。

 ちなみに今は新装版や完全版が出ていますが、ⒸとSがはまったのはmimiコミック版の7巻です。

 その後、Ⓒのお母さんが取っていた講談社の(確か)『MINE』に掲載されていた『源氏に愛された女たち』(瀬戸内寂聴著)を読ませてもらったりするうちに、ふたりはどっぷり源氏沼へ。「原作も読まないと!」ということになり、『あさきゆめみし』の底本だとされていた円地文子訳を読み始めます。小学校の図書館には円地文子訳の『源氏物語』は置いていなかったので、親に頼んで市立図書館まで連れて行ってもらい、借りて読んでいました。

 また源氏物語をきっかけに平安時代に興味を持ち、お互い平安時代を舞台にした物語を書いて見せあいっこもしていました。店主Sの書いた話の主人公は「女郎花(おみなえし)」で、意地悪な下女は「美作(みまさか)」。中級貴族とはいえ主人公のお姫様に「女郎」が入った名前を付けるところに、小学生の浅知恵が感じられます。

 そしてⒸとSとで「お文」のやりとりをするようにもなりました。源氏物語の登場人物になりきって詠んだ和歌を小さな紙に書いて結んで送り(現代語訳も添えていた……)、返歌を待つというごっこ遊びです。今考えると、変な小学生ですね……。

 高校からⒸとSは学校が離れてしまうのですが交友は続き、お互い紆余曲折あった中(これはまた別の機会に…!)、なぜかふたりとも今は京都在住。でも実は店主S、ひそかに思っているのです。ふたりとも京都を住む場所として選んだのには、源氏物語の影響もあるよね、と。


 ふたりとも源氏物語好きなゆえ、選書には源氏物語関連の本も数多く含まれることになると思います。せっかく京都に住んでいるので、源氏物語の舞台をめぐるブログなどもいつかは……! と考えていますのでどうぞよろしくお願いいたします。


 

 

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