2023年6月8日木曜日

Kaninの実店舗探し④ ピンとこない

  火曜日に突然PCが充電できなくなり、メーカーに電話したら放電とかいろいろやらされたあと「マザーボードの故障ですね。修理費1万5000円、基盤交換代14万円」と言われしばし立ち直れなかった店主Sです。買ったときの値段、11万4000円なんですけど! SDGsが叫ばれる今の時代に、部品代のほうが新品より高いというのはイカンと思います!


 そして今日は、内装を担当してくれる会社の方と一緒に物件を見てきました。京都出身の元上司かつ今のクライアントからのご紹介。ありがたい……。

 また、Eラーニングで「食品衛生責任者養成講習」も受講中。便利な世の中になったもんだぁ。


←パテオの右奥にKaninの物件があります。手前の赤い壁紙が素敵なお店は、お洋服店になる予定だそうです。




 さて、アルコールの魔力でもうちょっと物件探しをがんばろう、と決めた店主ⒸとS。お目当ては2件。出町柳駅徒歩8分の古民家と、一乗寺駅徒歩8分の店舗付き住宅です。

 まずは出町柳駅徒歩8分の古民家へ。みなさん、古民家お好きですか? 店主Sは大好きです。それはもしかしたら、著書の『魅力あふれるうるわし古都 奈良へ』で古民家カフェをたくさん取材したからかもしれません。

 そんな訳でうっきうきで内見したのですが、やはり現実は厳しい……となりました。実際、とっても素敵だったんです。今はもうあまり目にしない模様入りのすりガラス。2階には備え付けの2段ベッド。欄間の意匠もかわいかった。中庭があるので光も入ってきます。

 がしかし。台所は「20年ぐらい使っていないのではないか」というほど古びており、床を剝がしたらどんな状態かわからない。和室の床も傾いていて、建具がピシッと閉まりません。この古民家を再生するには莫大な費用がかかりそうです。そしてここは賃貸。どんなにお金をかけて直しても、自分たちのものにはなりません。っていうかそんなお金ないから直せない、というのが事実なのですが……。

 あきらめざるを得ない物件だったのですが、ここがばっさり取り壊されて、ペラペラの新築住宅(←店主Sの家……)になるかと思うとやるせない。どなたか心ある方が、再生してくれますように……とふたりで祈りながら物件をあとにしました。


 2件目は一乗寺駅徒歩8分の店舗付き住宅。ここは以前バーだったそうで、1階が店舗です。①スケルトン渡しだけど、ほしいものがあれば残してあげる、②床が浮いているところはオーナーが直す、③キッチン、トイレは割と良い状態で残っている、という物件でした。

 2階の「住宅部分」は、ワンルーム表記ながらゆったり明るく、きちんと改装されており「明日からでも住めるよね」という感じ。そしていちばんのポイントは、住居と店舗の入り口が分かれている、ということです。ここ、店主Ⓒの譲れないポイントなのです。

 条件はとてもいい。

 なのに、なぜか店主Ⓒ、Sともに「いいやん、きれいやん」と言いつつも「ピン」と来なかったんです。家を4軒買った店主Sが思うに、不動産は「ピン」とくるかこないかが全て(その前に予算という厳然たる制限が壁のようにそびえたつが……)。「ピン」とこない物件は、やめておくのが吉です。


 店主ふたりはまたもや力尽き、一乗寺のcoimo wine(ふたりのお気に入り)で昼飲み……。「なあ、私ら、もしかしたらものすごくわがままなんやろうか。こんな予算でふたりともが気に入る物件なんてないんやないやろか」と、何回目やねん、な話になりました。が、そこへ居合わせた方から、「一乗寺のあの物件、もう1年以上出てますよね」という情報が。

 ううむ、やはり、やはりか! 1年以上出てたのか! 誰もピンときてないんか! 怪しいと思ったわ! と我が意を得たりな店主ふたり(いいやん、きれいやん、って言ってた癖に……)。

 ここで物件探しの方法について、(飲みながら)反省会をする店主ⒸとS。個人経営の素敵なカフェや飲食店で話を聞くと、「物件探しに半年以上かけた」「ここいい感じだな、でも最近閉まってるな、と思う物件を歩いて探し、不動産屋さんに情報をもらって直接交渉した」という方も多いのです。「ネットでしか探していない我々、間違ってるんかな……? 足で探す……? でも時間ないよね……?」と真面目な長女気質なので意気消沈(何度目か!)。

 しかしみなさん、安心してください。足で探さなくても、見つかりますよ!

 というわけで、いよいよ次回は北白川の物件登場! 待て、次号!(とんケチャの最終回って、どうなったんだろう……?)


 

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