2023年5月26日金曜日

Kaninの実店舗探し① 家、買っちゃう⁉

  昨日ツイッターでもつぶやいたように、北白川の店舗物件の申し込み審査に無事通過いたしました! 今後、契約→さまざまな許可取り→内装→本仕入れ&搬入と、いろんなことが待ち受けており店主Ⓒ、Sともに武者震いしております。でも、(しつこいけど)ふたりとも真面目な長女なので、やるからにはがんばります! 目指せ、持続可能なフェミニズムブックカフェ。


 さて、実はKanin、最初から実店舗を構えることを目指していました。物件探しを始めたのは、洛北の紅葉がきれいだった昨年の11月(写真)。そして、これを打ち明けると「嘘やろ⁉」とどん引きされそうなのですが、最初は家を購入して、1階をお店にし、2階に住もうとしていたのです。

 これは店主Sの発案だったのですが、店主S、これまで4回も家を買っており、その都度転売しているのですがあんまり大赤字になったことがなく(※)、家を買うハードルがほかの人に比べてすごく低いんです。

※ただし引っ越しすぎて引っ越し貧乏なので、やっぱり家を買うのは一生に1軒か2軒で済ませるのがいいと痛感する今日この頃。

 それで「買おっか!」と軽い気持ちで売買物件を見ることから始めたのですが、よいですかみなさん(謎の説教口調)、不動産というものは、「安かろうまずかろう」。安いのには必ず訳がある。Kaninの予算が少ないこともあり、うっこれは……みたいな物件しか検索にひっかからないし、内見に行けないのです。

 普通は家の外についているはずのお風呂用ガス給湯器が家の中にあったり(爆発しないの……? と超恐怖)、増築部分がとんでもなく広かったり(これ、ローンアウトやろ……? と疑問)、狭すぎて店と居住域をどう分けるのか分からなかったり。

 それに、家を買うということはウン十年のローンを背負うということです。店主ⒸもSも京都出身ではなく、この先人生を終えるまで京都に住むかどうかは分からない。やっぱり買うのは現実的ではないということで、賃貸物件を探してみよう、ということになりました。

 本屋さんなら、やっぱ一乗寺だよね! 「乗り込むんですか?」って言われたけどノーノー、「乗っかるんです!」と意気込んで一乗寺周辺の店舗物件を探しはじめたのですが、そこで売買物件以上の壁にぶち当たるふたり。

 どうなるKanin⁉ 待て、次号!(Sはりぼんっ子。250万乙女のひとりでした。とんケチャ懐かしいわあ……)

2023年5月23日火曜日

Kanin店主のシスターフッド③ ガンダム 逆襲のシャア と、まさかの実店舗?

  Kanin店主のシスターフッド②でご紹介した同人誌ですが、その前にワンクッションあったよね、ということを忘れておりました。それは「なぜアニメが好きになったのか」。


 小学校6年の春休みのことです。同じクラスの高橋君(お姉ちゃんが同人誌をやっていた)が、「ガンダムの逆襲のシャアが面白いらしいけん、みんなで見に行かん?」と誘ってくれました。クラスの男女とりまぜて、6人くらいで見に行った覚えがあります。

 都会育ちの方は「映画館はすぐそこ」な感じだと思うのですが、九州の片田舎に住んでいた我々。映画館のある駅前エリアは「お町」と呼ばれており、バスで4~50分かかります。間もなく中学生になるとはいえ、昼間だとはいえ、小学生にとっては「はじめてのおつかい」くらいな大冒険です(大げさです)。

 そして感受性の豊かな(?)小6女子2人(店主ⒸとSです)は、映画館で見た逆シャアにどハマり。中でも今思えば素っ頓狂な髪型のクェス・パラヤが大のお気に入りになり、チラシの裏や、当時やっていた「交換日記」にクェスの絵を必死に描いていました。今でも「♪ビーヨンザターイム 平和より自由より…」と2人で合唱できます。

 ちなみに店主Sは池田秀一さんの美声にびっくりし(母に「『次郎物語』の子ぉやん!」と言われた。知るかいな)、以来、池田秀一さんが声を当てるキャラは、シャンクスも赤井秀一も問答無用で全員好きです。

 そんなわけで、アニメが好きになり、絵を描いたり同人誌を創ろうとしたり、というきっかけになったのは間違いなく「逆襲のシャア」です。それなのに2人ともその後のガンダムを全然追えていないのはなぜ。店主Sが思うに、アムロとシャアのいる時間軸で生きているので、逆シャアで2人がいなくなって(ってエンディングですよね?)、ほかのガンダムを見る気がなくなってしまったような……。かろうじてハマーンさんだけ知ってる、みたいなことになっています。その後、店主Sは「逆シャア」の時間軸上にある「閃光のハサウェイ」は見ました。

 店主Ⓒに聞いたところ、一推しアニメは『エヴァンゲリオン』とのこと。Sは旧劇場版までしか追ってませんが、Ⓒは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』まで網羅しており、ほーっ! という話をしてくれますので、お好きな方はぜひⒸに話しかけてみてください。

 一方、店主Sの最愛アニメは『攻殻機動隊』。Netflixの『攻殻機動隊 SAC_2045』、最初はなんじゃこのポリゴン……みんな若返っとるし……と脱落しかけましたが、途中からどんどん面白くなってほっとしました。でも、それにしたってトグサ君は若返りすぎです。


 そんな昔話をしたのは、先週の土曜日のことでした。天神さんで古本市に参加できなかった店主2人はやさぐれて(?)昼飲みをすることに。15時集合でひとつ実店舗候補を内見して、そのまま昼飲みに流れる、という予定だったのです。

 Kaninの予算が少ないゆえ、これまで見た物件は「イマイチ…どころかトンデモ物件!?」みたいなところもあり、今回もいやー物件を肴に酒を飲むか! くらいなノリだったのですが、思いのほかいい感じの物件で、なんと、申し込みしてしまいました……! 店主©︎は緊張してなんだかお腹が痛いそうですが、店主Sは緊張して早朝覚醒気味です!

 まだ審査が通るかどうかも分かりませんが、今後もSNSで進捗報告していきます。引き続き応援よろしくお願いいたします……! 


2023年5月18日木曜日

Kaninの本紹介① 『足をどかしてくれませんか。——メディアは女たちの声を届けているか』林 香里 編著 亜紀書房



 男性中心に作られるジャーナリズムの「ふつう」は社会の実像とズレている。メディアが世界を映す鏡なら、女性の「ふつう」も、マイノリティの「ふつう」も映してほしい。女たちが考える〈みんな〉のためのジャーナリズム。(亜紀書房の本紹介より)

 「政策をつくるのは政府、風土をつくるのはメディア」という言葉が突き刺さる。メディアの端っこのはしくれにいる店主S、心せねばと思っています。

 そして田中東子さんのお話には「分かる! 私もだった!」と共感しかありませんでした。

 大学入学後、サークルの先輩が「○○(同じサークルの女子学生の名前)は声が大きいからさぁ」(もちろん普段からではなく、そういうシーンで、です)とみんなの前で言った時は心底びっくりしたけれど、何も言えなかった。

 高田馬場の満席の焼き鳥屋で、相席になった若いサラリーマンから突然胸をつかまれたこともあります。この時は思わず、手にしていた酎ハイを胸を触った奴にぶっかけました。男は「すみません、すみません」と謝っていましたが悔しくて、すぐに席を立って帰ったのですが、私が帰る必要はあったのか……? と今思い出しても腹が立ちます。

 こんな悔しい、いやな思いをする女性がひとりでも減るような風土を作っていきたい、というのが店主Sの願いです。

 自分語り、長くて失礼しました……。

林 香里 編著 
亜紀書房
全320ページ






 



2023年5月16日火曜日

書肆七味のお店番ありがとうございました

 

5月14日(日)、あべのベルタ地下1階の「書肆七味」で店主Ⓒ、Sそろってお店番を担当いたしました。店主S、書店ではアルバイトすらしたことがなく、緊張のあまり前日にお酒を飲みすぎて眠れなくなってしまったのですが、やってみると思いのほか楽しかったです! 


残念ながらKaninの本は1冊も売れなかったのですが(なしか!)、文庫本、雑誌を中心にどんどん売れていきました。また、新たに棚主になってみたいという方もいらっしゃり、本を好きな人が世の中にはまだまだいる! と実感できてうれしかったです。


本がたくさん旅立っていくのも、棚主さんたちが小まめに補充・入れ替えして、棚の鮮度を保っているからこそだよな、と思いました。そしてここがすごく大事だと思うのですが、棚代が持続可能なお値段。書肆七味、そしてみつばち古書部のシステムって、本当によくできてるな……居留守文庫さんすごいな、と心から思った1日でした。


次回、お店番に入れたら、もっとKanin色を打ち出して「フェミ本フェア」をやります!


ところでその前の週、新刊書店に行って本を買おうとしたのですが、私が欲しい本はすべて2000円・3000円・4000円という感じで、これを買ったら明日のおかず代がなくなる……と躊躇してしまい、結局1100円の本を1冊買っただけでした。

でも、思ったのです。

飲みに行ったら、5000円なんてすぐに使うよね。

美容院に行ったら、1万円なんてすぐに吹っ飛ぶよね。

なのになぜ、本には5000円すら出せない、と思ってしまうのでしょうか。自分のこの意識から変えねばならない、と反省しました(まじめな長女気質なのですぐ反省する)。今週末は書店で、ずっとほしかった高い本を買います……!(なんの宣言……)

2023年5月11日木曜日

5月14日(日)書肆七味のお店番します&古書うさぎ開店

  GWが終わり、えっ7月まで祝日がないんかいな! ということに気が付いて茫然としている店主Sです……。


 が、楽しいことも待っています。5月14日(日)は、シスターフッド書店Kaninとして初の! 書肆七味でお店番。店主Ⓒ、Sふたりそろってお店番いたしますので、どうぞ覗きにいらしてください。

 恒例企画(?)「ザ・著者手売り特別価格!」で、『エアライン制服図鑑』、『魅力あふれるうるわし古都 奈良へ』を1割引きで販売いたします。『エアライン制服図鑑』の1割引きは大きいので、ぜひこの機会にお求めください。


 さてもうひとつお知らせ。

 書籍商になりました、と言ったら、うれしいことに本をどどーん! とご寄贈いただきました。その数、段ボール箱4箱分! ただ、KaninのBASEショップには、基本的に自分たちで読んで、「これはぜひほかの方にも読んでもらいたい」というシスターフッド本&思い入れのある本しか置いていないのです(紹介文がエモいのはそのせい)。そこで、こちらの4箱分はメルカリSHOPを立ち上げて販売することにいたしました。その名も「古書うさぎ」(芸がない……)。ジャズ、映画、アメリカ史などの本を多数取り揃えております。フォローしてくださった方は、開店セールとして18日まで1割引きクーポンが使えますので、こちらもぜひご覧くださいね。

https://mercari-shops.com/shops/RusHoRhjtZqzcm9otnwdcS


 また、BASEショップは9日、10日と2日連続で売り上げがあり、店主Ⓒ、Sともに感涙にむせんでおります。お買い求めくださった方が、読んでいる間幸せな気分になれますように! 今後もどんどん本を追加していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年5月1日月曜日

書肆七味の棚を入れ替えました

  GWですね! ご旅行や外出の計画がある方も多いのではないでしょうか。店主Sはカレンダー通り+α仕事、そして4日・5日は地元の神社のお祭りの手伝いをせねばなりません。神様なんてこれっぽっちも信じていないのに手伝っていいのか。罰当たらんか、と思っています……。


 4月30日に、あべのベルタ、書肆七味の棚を入れ替えてきました。棚in棚を作り、少しだけ本がたくさん入るように工夫してみました(でもサイズ読みが甘くて文庫が寝ている……算数苦手)。

 シスターフッド本を補充したほか、田辺聖子さんの本、横山やすしさんの伝記など、大阪に関する本も入れています。お近くにお越しの際は、ぜひKaninの棚を覗いてみてくださいね。



 その後は歩いてみつばち古書部へ。前日に町フェスがあったせいか、商店街は静かな様子でした。が、みつばち古書部は私が滞在していた30分弱の間、常にお客さんがいて驚き。今回は、『石井好子のヨーロッパ家庭料理』と『反「女性カルチャー」読本』を買いました。『反「女性カルチャー」読本』は、帰りの京阪車中で一気読み。めちゃめちゃ面白かった……!

 『石井好子のヨーロッパ家庭料理』は、以前図書館で借りて「欲しい!」と思っていた本です。みつばちで見つけられてほくほくでした。P16とP144に出てくるデンマーク風りんごのデザート、そういや何回か食べたと思い出しました。「デザートにパン粉⁉」とびっくりしましたが、これがおいしいんです!


 文の里で飲んで帰りたかったのですが、みつばちを出たのが13時半で酒場が開いておらず。すごすごと退散し、家でひとり飲みしました。本を読みながらのひとり飲み、なかなかHyggeで店主Sは好きなのですが、難点は最後の方になると読んだか読んでないかを覚えていないことですね……。

 ではみなさま、良いGWを。実は本の数が少しずつ増えているKaninのオンライン書店もどうぞよろしくお願いいたします。